陳情第29号 生活保護法を「改悪」しないよう意見書の提出を求める陳情書
受理日：平成25年8月23日
付託委員会：文教福祉
付託日：平成25年9月9日
審査日：平成25年9月19日
審査結果：不採択(賛成少数)
議決日：平成25年10月1日
議決結果：不採択(起立少数)
【陳情趣旨】
先の国会で、政府が提出した「生活保護法改正案」は廃案となりました。しかし、政府は再び次の国会に提出すると報道されています。
現在の生活保護法は、生存権保障の実効性を確保するために保護の申請は書面で行うことを要件とはせず、また申請の際に保護の要否判定に必要な書類の提出を義務付けてはいません。「改正」案は申請時に、収入、資産などが記載された申請書の提出を義務付け、要否判定に必要な書類の提出を要件にしています。このことは、福祉事務所において、申請者が申請の意思を表明しても申請書を渡さず、不要な書類の提出を求めて申請をさせない「水際作戦」を合法化・法制化するものです。
現在は、扶養義務者の扶養は「保護に優先」し、保護の要件とはしていません。「改正」案は保護申請者や過去に生活保護制度を利用していた人、その扶養義務者に、収入や資産報告を求め、官公署、勤務先に収入の照会をするとしています。保護を必要とする人の申請意思を萎縮させ、また扶養義務者が保護の必要な人に申請をさせないといった事態を招きかねないものです。
「改正」案は、国民の保護請求権、憲法２５条に保障された生存権を著しく侵害するものです。貧困をさらに広げ、深刻なものとし、頻発する餓死、孤立死をさらに誘発することになりかねません。
よって先の国会で廃案となった「生活保護法改正案」の再提出をしないよう求めるものです。
【陳情項目】
下記の事項について国と関係省庁へ意見書を提出してください。
１．生活保護の申請を制限し、餓死・孤立死を増やすことにつながりかねない「生活保護法改正案」を再提出しないこと。
以上