陳情第22号 「年金引き下げをやめる」意見書採択を求める陳情書
受理日:平成24年11月12日
付託委員会:総務
付託日:平成24年12月3日
審査日:平成24年12月10日
審査結果:不採択(賛成少数)
議決日:平成24年12月17日
議決結果:不採択(起立少数)
【要 旨】
市民生活向上と福祉増進のため、日頃のご尽力に敬意を表します。
年金は高齢者にとって“命綱”であるとともに地域経済の重要な支えです。私たちは年金削減・制度の後退を黙って見過ごすことはできません。「年金を3年間で2.5%削減する」法案は、「消費税増税と社会保障の一体改革」に反対する広範な国民世論の声も反映して、先の通常国会で会期内不成立となり継続審議として今臨時国会で成立が企図されています。
私たちは下記の理由により、市議会が「年金引き下げをやめる」意見書を採択・提出して頂くよう要望し陳情いたします。
【理 由】
(1)人口構成の高齢化が進むなか、地域住民の福祉向上と地域経済の安定に責任を負う地方自治体には、年金収入への依存度が高くなる地域経済の実態から、憲法に則して国の行財政・社会保障のあり方に意見する責務があります。
(2)現在、佐倉市民に給付される年金は単純平均で一人月6万7千円です。しかし、総額では年間688億円余りとなり佐倉市の小売業売上げ年間総額1千241億円の55.5%に相当し、佐倉市財政年間予算額の1.57倍に及びます。
今後、この実態の中で年金を削減し制度を後退させる“北風”政策をとれば、消費マインドを低下させ商店街・地域経済の衰退、まちづくりの後退を招き、「消費税増税」も重なれば全国的なデフレ不況を増大させる事は火を見るより明らかです。
(3)必ずしも庶民の生活実態を反映していない「消費者物価指数」を根拠とした「年金削減」は当然止めるべきです。2000〜2002年の「高齢者の生活実態等を勘案して特例措置した」当時と比べて、税金や社会保険料などの負担増で可処分所得は減少し暮らしが一層悪化している現在、「本来水準に戻す」など、いわば史実を勝手に書き換えるような根拠も成り立ちません。
(4)臨時国会に継続審議として持ち越され、慎重審議が問われた「2.5%の年金引き下げ」法案をはじめ、今後の地域経済に多大な影響を及ぼすような年金制度の後退に関わる政策は、地方自治体として受け入れるべきでないと考えます。