発議案番号 | 発議案第6号 | 提出者 | 工藤啓子 藤崎良次 |
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議決年月日 | 平成17年6月22日 | 結果 | 否決 |
環境省が行った平成16年度遺伝子組み換えナタネによる影響監視調査において、「ナタネの輸入港周辺11地点で遺伝子組み換えナタネを確認した」と公表がなされました。2004年7月から8月に実施された国立環境研究所、生物多様性研究プロジェクト総合研究官の中嶋信美氏の調査報告によるものですが、千葉県でも鹿島港から成田にいたる国道51号線沿い路肩の7地点で、ラウンドアップ耐性遺伝子の個体が自生していることが確認されています。 その後、市民団体の調査でも同様の結果が報告され、千葉港周辺及び国道14号線沿いでも同様の確認がされていることから、自生地点の増加は明らかです。 千葉県は、菜の花を県花として広範囲に栽培していることもあり、食用菜花も特産物となっています。組み換え遺伝子の拡大や交雑の危険性は、きわめて高いものと思われます。 さらに、近縁種である小松菜、チンゲン菜、白菜、かぶ、ブロッコリー、キャベツなどとの交雑が起これば、風評被害などによる経済的打撃も相当なものになると予想されます。 自家採種をしている有機農業生産者にとっては、まさに死活問題となります。自然環境の視点からも、生態系の破壊をもたらす危険因子であり、このまま放置されることは許されません。 よって、佐倉市議会は、千葉県に対し、早急な対策が望まれることから、その防止策について次の要望を致します。 1、自生がどのくらいの範囲に及んでいるのか実地調査を行うこと。 2、これ以上の拡散を防ぐためにも、輸入会社に拡散防止を義務づけ、輸送経路での拡散が確認された場合にペナルティを課すこと。 3、雑草化している自生株の除草を実施すること。 4、有機農業振興法(仮称)を制定し、遺伝子汚染を防ぐための国内栽培制限規定を盛り込むよう国へ働きかけること。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。 平成17年6月22日 佐 倉 市 議 会 千葉県知事 宛 |